お豆腐狂言って意味わからんけど美味しいの?

解答者の写真
大蔵流狂言師の善竹富太郎こと、トミタローです。

スマホだと顔が隠れてますが、パソコンから見るとちゃんと僕の顔でます。(恥ずかしがり屋です。)

大蔵流にも5つ家があって家ごとに教えが違います。トミタローは大蔵流の善竹(ぜんちく)家です。

そんな僕の知っている範囲で、他の家の方々の素晴らしい教えをお話いたします。まずはお豆腐主義から。

茂山家のお豆腐狂言

僕がものすごく感動している教えのひとつに、京都の茂山千五郎家の「お豆腐主義」というものがあります。

 

お豆腐?
食べ物?

 

これはですね、茂山千五郎家のお客様に狂言を見せる心構えのようなものです。

豆腐と言うとどんな料理を思い浮かべますでしょうか?

冷奴
お味噌汁
湯豆腐
麻婆豆腐
麻婆茄子

あ、これは茄子か・・・

すみません、麻婆に引っ張られました。

 

お豆腐だけでも様々な料理に姿を変えます。
これに共通するのが「お豆腐主義」のすごい所です。

つまり!

一般的に馴染みのある冷奴的な形にもなります。

そうと思えば、料亭の高級懐石に出てくるお豆腐的な上品さも出せる。

 

こんな所に茂山千五郎家のお豆腐主義の素晴らしさがあるのです。

最近、五家狂言会や立会狂言会といった他流他家と共演する会が徐々に増えて参りました。

 

日頃よく行う「附子」という狂言を見るだけでも様々な発見があり、とても楽しいもの。

時と場合、見るお客様の状況に応じて、様々な形に芸を変化させる事が出来る。
これは確固たる芸の力がないと出来ない事です。

ここに、茂山千五郎家の人気の理由があるような気がします。

 

それと、もう一つ僕の大好きな家をご紹介しますね。

 

山本東次郎家の狂言

山本家の皆さんには、僕の狂言会に最近よくご出演頂いておりますので、トミタローの狂言会にご来場頂いている方々にはその芸風の違いがよくおわかりになることでしょう。

 

まさに伝統芸能!
カチッとした堅実な芸風です。

 

それもそのはず。山本家の教えには、こうあります。

 

「型を崩して繁栄するならば固く滅びよ」

すごいプロ感ですね。

でも不思議なのは、まじめだから面白くない。こう思う方もいるのでは?と感じますが、そうではないのです。

笑えます。(狂言はお笑いです。)

やはりここに、狂言の表現力に対する可能性を感じますね。
素材本来の味でも充分笑える事を、山本家家は証明してくれています。

 

プロから好まれる山本家

また、玄人に好まれるというのも山本家の特徴でしょう。

本来の狂言師は能のシテ方からお仕事を頂き、狂言を演じるのがスタンダード。東京の能の会である山本家の出演のシェアは「ダントツ」です。

 

能のシテ方のプロの目は厳しい。

ですので山本家の堅実な芸風、そして隙のないスタンスは好まれるというわけです。

ほんと・・・
すんばらしい。

茂山千五郎家に山本東次郎家。
両極端の芸風のお話でした。

 

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