狂言の流派の違いって?狂言師の僕が解説します。

トミタロー
大蔵流狂言師の善竹富太郎こと、トミタローです。

 

※スマホだと顔が隠れてますが、パソコンから見るとちゃんと僕の顔でます。(恥ずかしがり屋です。)

狂言で大蔵流と和泉流の2つの流派がありますが、いったいこの2つの流派。

なにが違うの?そう思ったことありませんか?
生まれてから死ぬまで一生、狂言師の能楽界のサラブレッドが解説します。

 

 

といいますのも、「狂言の流派ってどんなの?」このような、
ご質問をよく頂戴します。(いつも、ありがとう。)

そんなわけで、狂言師の僕が2つの流派の違いを説明するのが、
一番説得力があるかなと思ったんです。

 

能楽の五流派について

 とは言うもののまずは、能楽の話からですね。

なんで能楽なの狂言おしえてーな!って場合はこちらの記事をみてください。

能と狂言の違いを狂言師が教えます。

簡単に言うと、

能+狂言=能楽

現在、能は5流、狂言は2流とそれぞれ流派の数があります。

さて、能楽のシテ方(してかた)には5流派が、

観世(かんぜ)
宝生(ほうしょう)
金春(こんぱる)
金剛(こんごう)
喜多(きた)

この5つです。

うーん覚えにくい!ということで覚え方は、
「かんほうこんこんき」と覚えます。

ちなみにシテ型(してかた)とは、
能の主役を演じるひとのこと。

他にも、

能の相手方を演じる人:シテ方
狂言を演じる人:狂言方
囃子(はやし)を担当する人:囃子方

こう言います。

この5つの特徴についてはまた今度にするとしまして、

狂言方の2流派、和泉と大蔵は演出方法やセリフの言い方が違います。

大蔵流は約180曲、和泉流は約250曲の狂言があり、
同名の狂言でも全く違う話だったりして面白いです。

そして、2つの流派で、活動している家々があります。

まずは、和泉流。

狂言の和泉流の家

・野村万蔵家
・野村万作家
・野村又三郎家
・三宅家
・狂言共同社

狂言の大蔵流の家

・大蔵家
・茂山千五郎家
・茂山忠三郎家
・山本家
・善竹家

この家々が大きく分けて現在活動しています。

この2流派で型(つまりセリフや演出)があるていど決まっています。

さらに、この2流派の家ごとで型の伝承が違ってきたりもします。

このふたつの覚え方は「ズミオオ」です。

トミタロー
和泉のズミと、大蔵のオオですね。

狂言は家ごとに活動します

普段、僕らの仕事としては他流の方々との共演というのは、正直あまりございません。

要するに、同じ大蔵流の中でも家単位で動く事が一般的です。

しかしながら、最近は異流共演の自由化とでも言いましょうか?

電力自由化のように、他流の方々と共演する事も増えてきました。

五家狂言会という新しい会ができたり、

それぞれの役者の自主公演に他家の役者をゲストで呼んだりと、

かなり交流は増えてきました。

 

大きな違いから、小さな違いまで様々な発見があって本当楽しいものです。

オススメの楽しみ方としては、AKBのようにひとつ推しの家を作ります。

それを基準にし、各家の味の違いを比べるのも面白いです。

(そのときは推し狂言師でトミタローをよろしく。)

でも最近は狂言も異なる流派で共演します

2017年1月はNHKでも放映された野村万蔵さんプロデュースの歌仙という狂言にて、

トミタローが在原業平を演じさせて頂いたのが一番記憶に新しいものです。

他流や他家の方々との交流は情報交換も出来ますし、芸に対する視野がとても広くなります。

多くの素晴らしい芸を盗みまくれるのが最高のメリットですね。良い意味でです(笑)

芸はいくら盗んでも罪になりませんし、自分のことを芸泥棒と呼んでいる程です。

狂言もグローバルにスカイプで稽古

そんな中、夏には国立能楽堂の企画公演で「夏休み・親子で楽しむ狂言の会」でトミタローは解説と清水の主人の役を受け持ちました。

その模様はまた改めてお話するとして、

公演ではもう一つ和泉流の昆布売の狂言でした。

和泉流の野村万蔵家のお弟子さんがシテ方をやってらっしゃいましたが、その方の高校生の息子さんが楽屋働きでお越しになられ、聞くと彼はなんと中学生の頃からフランスに留学してるんですって・・・

狂言界もグローバル!

シテ(して)とは?
能楽の専門用語として主役のことをシテと言います。
これは狂言の主役もシテといいます。

 

このように夏の間のみ日本に戻るそうで、集中して稽古されたり、公演に出演されているとうです。

時々、スカイプで稽古をトライするらしいのですが・・・タイムラグがあってなかなかうまくいかないようです。

スカイプで稽古。
これだけでも、驚きです。

関係ないけど僕の昔ばなし

僕も大学時代に、「スタンフォード大学に留学したら?」というお話がありましたが勇気が無く叶いませんでした。

トミタロー、チキンです。

今思うと若い頃の5、6年なんてあっという間です。留学していても良かったかもしれませんね。

今とは違ったトミタローがそこには居たかしれません。

現在フランスに留学している彼には次世代のニュー狂言師として頑張ってもらいたいもの。将来、異流共演の公演では共演出来ると嬉しいなと思う次第です。

まとめ

ということで、全然関係ない話にさいごはなりましたが、これが和泉流と大蔵流の違いです。

大蔵流にもおもしろい狂言があって、それがお豆腐狂言です。

もうすこし家ごとの違いが知りたい!って場合は、

お豆腐狂言って意味わからんけど美味しいの?もおすすめ。

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